社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

向こう側からブレス・ユー!

※後半、野崎まどの「know」のネタバレするかもです。

小説におけるパンクとは何ぞ。
・スリーピング・ブッダ早見和真/角川文庫)
 なんか面白そう、とあらすじ確認したら「青春パンク小説」とあったので購入。
 世間のパンクの認識って、こんな感じなの?
 パンクってもうちょっとガツーンとパーッとしてませんかねぇ。
 クドカン的なノリを期待したのが悪かったのか。
 内容はというと予想は裏切られたものの「衝撃の結末」という程衝撃的でもなく
 「腐った仏教界をぶっ飛ばす」という程ぶっ飛ばせてもない。
 「青春」ともちょっと違うような。
 「若さと挫折」みたいな感じ・・・そこまで綺麗じゃないというか。
 色々盛り込みすぎて結局「?」という感じのまま
 もやーっとしたまま読み終わってしまった。
 途中ちょっとつまらなくなってペース上げたから尚更なのかもしれない。
 もうちょっと内容が絞られてるか、第一部と第二部が独立して一冊分の
 内容となってる2つの続き物の物語だったらよかったのに。
 (そうしたらもっと物語がしっかり描かれるのでは。)
 超どうでもいい事だけど、小説でロックバンド出す時は鍵盤抜いた方が
 リアリティ出るのかも・・・鍵盤の人が言うのも何なんだけど。
 あと小説中に出て来るのがフライングVで文庫版表紙がテレキャスってのも
 どうも落ち着かない。
 (単行本の表紙には一応フライングVが描かれている。)
 小説中に「黒髪の美少女」って描かれている人物が表紙でピンクの髪の毛に
 なってるみたいな違和感がある。
・ミュージック・ブレス・ユー!!(津村記久子/角川文庫)
 こういうのをパンクって言うんじゃないかしらねぇ。
 まっすぐで純粋でガツーンとドーンとしてるとこが、そんな感じ。
 何というか、パンクとは体制に抗う事、壊す事じゃなくそうする心、
 アティテュードなんですよッ!
 結果として抗ったり壊したりするんでしょうけど大事なのはハートだ!魂だ!
 なんて思った。
 もし菅波栄純に1冊本を薦めてよいのなら、この本を薦めるね、俺は。
 (ぐぐたすに書いてみよかな。)
 そういえばめっちゃ”ヘッドフォン・チルドレン”なんよね、
 アザミ。
 出てくる音楽がいきいきしてるし、リアリティがあるのも良い。
 アザミ達みたいな高校生でありたかった。

その他。
・ゆめつげ(畠中恵/角川文庫)
 「夢告」という”夢”に入る事で探し物や占いをする神官・弓月が
 大店の生き別れた息子を探す・・・のだけど候補(?)が3人、
 さてどうなりますやら?という話。
 弓月と弟の信行が力を合わせて真実を見つけ出すぞ、という話かと思ったが
 そういう感じではなかった。
 登場人物それぞれの思惑がこんがらがりまくってなんなんだか、という感じ。
 息子は3人以外のところにいるんだろうと思ったら、そうだったのか、と。
 弓月の夢告は外れるというよりは見えすぎて探したいものが見つけづらく
 なってるのではないだろうか。
 なかなかそこら辺が上手くいかないから物語が面白くなるのかと思いきや
 精度上がってきてほっとするやら「え!」やら。
 それにしても畠中さんは明治維新の前後がお好きなんですねぇ。
 「アイスクリン強し」もだけど。
 物語を生み出す上では面白い時代なんだろうなぁ。
・銀河遊牧史
 相変わらず栄ズン先生の漫画のマツは守銭奴でオパーイはもげる、と。
 相変わらずマツは新企画、と。
 好きなドラマーにボンゾが挙がっている事に赤べこ頷き。
 キース・ムーンはどうなんだろう。
 光舟は今年の出来事を5つ挙げているが1位のベースマガジン表紙は兎も角
 結婚がランクインしてないのはいいのか!
 なのにさらっとハワイ行った話で新婚・家族旅行に触れるのか!
 ラッコさんは家族なのか!それは納得するが!
 バの字の皆さんでハワイ行ってたんか!
 そういえば今年の更新特典って何だったんだろう?届いたっけ?
 無いなら無いでいいんです、4人のごはん代にしました、という
 報告があるなら。
・MUSICA
 取り急ぎACIDMANandymoriの記事を読む。
 アシのインタビュー読んでてSF読んでる気分になった。
 なーんとなく伸夫さんが父親になったら音楽への影響が大きいのでは、
 と思っていたがこう変わるとは思ってなかった。
 もっとバイオな方向、生命が発生する部分にフォーカスされていくのだと
 思っていた。
 生死超える方向だとは。。。
 歌う内容に変わりはないけれど、視点がこう変わるとは。
 あとアルバム収録曲の一覧を見て受ける印象と
 インタビュー読んで受けた印象も違う。
 どんなアルバムなのだろう。
 ネタバレになるかもだけど「know」をちょっと思い出した。

で、某所で揉めてた「世界が終わる夜」PVの話を思い出すのだけれど
ファンとしてはACIDMANの世界を真剣に受け止めて考えているからこそ
あのPVについて「?」と思う訳で。
それについて監督さんにも考える所があって、
その両者が一致しないのは仕方ないとして。
その上で言うのだけど。
監督さんの奥さんのブログの内容、なんだかなー。
監督さんの作品について批判された事についての反論がしたいの
だろうけど、奥さんは歌の世界について何を感じはったんやろ。
「MUSICA」インタビューの内容読んで、この件思い出して
意外な所で伝わらないのな・・・って哀しくなった。