社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

ごはんは誰が作っても美味しいものは美味しい

トイレ掃除したら別嬪とかフェイバリットなんとかとかの次は
ママのごはんが世界一、らしい。
一生この芸風なのか。

CMでもラジオでもよく流れてくるが、その度に複雑な気持ちになる。
パパやおばあちゃんのごはんは世界一じゃないのかな、と思う。
ママが作ってくれるとは限らない。
世の中、ママがいない家庭もあるし、いても超キャリアウーマンで
晩御飯はパパが作ってくれたり、おばあちゃんちで食べたりする家庭も
あると思う。
実際「昨日は残業でおばあちゃんとこで食べといで、にしたよ」と仰る方も
いらっしゃる。
滅多に作らないおとんのチャーハンや皿うどんが美味しかったりするんだよなー。
ママにしても、世界一のママのごはん〜なんて言われたらプレッシャーに
ならんかねぇ。
今思うと、長きに渡り毎日バランス考えて作ってくれたオカンは偉大だと
思うのだが、ネタに困って「何食べたい?」と頻繁に口にしていた。
居候が家を出て行って、随分力尽きたようであるし
たまに実家に帰ると「何にしよ?食べたいものある?」と訊かれる。
そんなオカンに、ママが作った世界一ごはん〜♪なんて歌ったら
「やめてー!プレッシャーかけんといて!」と怒るに違いない。
(余談ですが、昔ブギーマンの「パチンコマン」歌ってたらオカンに怒られた。
 「仕事しろ〜仕事しろ〜女房子供が泣いてるぜ♪」という歌詞について
 「うちのお父さんは一生懸命仕事してるのに!」だそうだ。)
”ご飯はお母さんが作るもの”という固定概念に捉われるのもどうかと思う。
遥洋子に怒られへんかな〜。
トイレの掃除の歌もそんな感じがした。
女性が家の事するもんや、みたいな。
主人公が男の子だったら「男前になるんやで〜」なのだろうか。

さらに、世の中にはご飯作りが得意でない人もある。
大学時代の後輩で「コンビニのおでんが上手い」と感動してる子が居て
本人曰く、お母さんのおでんがめっちゃ不味いそうである。
おでんってコトコト炊くだけやろ?と思っていたが、小生が作るおでんも
美味しくない・・・時間かけて朝から仕込んでるんだけどな。
今年こそリベンジしてやるぅヽ(`Д´)ノ
最近ネットで見た話だが、お父さんが息子に誕生日に欲しいものを訊くと
「料理の本」と答えたそうだ。
お母さんが料理が上手くないが、素人なので仕方ない。
給食や外食はプロの人が作るから美味しい。
お父さんはレストランの厨房でバイトしていたから上手。
しかし家庭科の授業でおにぎりとお味噌汁を自分で作ったら美味しかった。
子供の自分でも美味しく作れるなら、もっと色々覚えて美味しいご飯を
食べられるようになりたい・・・のだそうだ。
このお母さんは「小学生からやり直し」と一緒に頑張っているそうだが
とんでもない料理作るお母さんもあるみたい。
指摘したら逆切れ、或いは懲りないとか。
虐待レベルのご飯食べてきた人が、この歌聞いたら違う意味で泣くと思う。

誰が作っても、家族に作るご飯は美味しいものは美味しいし、
美味しくないものは美味しくないのだ。
個人的には、具体的な思い出のまま書くのではなく一般化しておいて
1番はママ、2番はパパ・・・にしちゃえば応用も利くし
男女平等を謳う世の中にぴったりで受け入れられやすかったのに、と思う。
色んな家族の形があるのに。
聴く度に複雑な気持ちになります。

単に晩御飯のネタが尽きてママでもパパでもない小生が
プレッシャー感じてるだけですが。
毎日シチューっつう訳にもいかんでしょ。
毎日カレーだったら家人も喜ぶ・・・と思ったが、
世のカレー好きの人の話によると、1日3食カレーを食べ続けるのは
3日が限度だそうです。
試した人曰く、どーしても無理だった、って。