社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

クリームパン

確か今日か明日が、うちのわんこの命日だったと思う。
故犬を偲んで、好物のクリームパンを食べようと思っている。
去年は思いっきり忘れてたけど。


小学生の頃。
じさまの家の近所のラーメン屋の犬(生粋の雑種)が3匹子供を産み、
そのうち一番元気な奴が”おかみ悲願のわんこ”としてうちに来た。
わたしゃ犬嫌いだったんだよう。。。
それでも「この子だったら大丈夫かも」と決めた。
なのでオイラのお陰で彼は保健所にも行かず、ほのぼのとうちで
暮らせたんだ。
しかし彼にとっては大家=一族の長、おかみ=ご飯くれる人、
居候=ワシより下っ端、という認識だったらしい。。。とほほ。


月日は流れ、ご長寿犬となったは良いが足腰が弱ってきた。
庭に離しっぱなしでも平気・・・と思ったがすっ転んでも立ち上がれない。
キューンと鳴いて呼ぶので起こす。また転ぶ。キューン。昼夜問わず。
足腰弱っていても、「自分の事、犬やと思ってへんやろ」でも、
野生の本能は残っていたらしく、外で、飼い主に隠れて死のうとしていたらしい。
(家の前の溝にアッサリ落ちていたが。)
なので、おかみ、ほぼ付きっ切りでした。
殆ど何も食べないけれど、クリームパンだったら食べるので、
衰弱しないよう、毎日食わしていた。


と、散々頑張ったけれど、最後は安楽死させました。。。
酷い?でも放っておいたら、衰弱して傷だらけで死んでた。
そんなん、見ていて辛い。それよか苦しいの少なくて済んだ、と思いたい。
何よりおかみが辛かっただろう、と今でも思う。
自然死でも辛いのに、ひっそり決断して、大家と私には後から「ごめん」と
連絡があった。
でも、数日後に、おかみにだけ「ありがとう」って一声鳴いたのが
聞こえたらしい。
ありがとうね、コロ。


しかし「犬の介護ですらこんなに大変やねんから、人間はもっと大変やろなぁ」
と思っていたら、数年後に・・・ねぇ。
今年食べるクリームパンは、複雑な味がするよ。