社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

歌う船

「歌う船」(アン・マキャフリー創元推理文庫)読んだ。
創元SF文庫じゃなくて創元推理文庫から出てたんだなぁ。
バーコードついてない時代、1984年発行。)
Kさんが時々この小説の話をされていて、すごく気になっていた。
頭脳は申し分ないが機械の助けなしに生きていけないヘルヴァは
”殻人(シェル・ピープル)”として神経を機械に繋いで
”脳(ブレイン)”として宇宙船になっている。
乗る人は”筋肉(ブラウン)”。
ヘルヴァは様々な”筋肉”と出会い、様々な経験をする。
恋もする。歌う。
歌うんだけど、1話目が「歌った船」。
初っ端から悲しい恋である。
ヘルヴァの船に乗る人達も、悲しみや思惑を抱えている。
そうじゃない人も居る。
聡明なヘルヴァが彼らを助ける中で、自らも悲しい恋から立ち直っていく
・・・みたいな。
このヘルヴァがキュートでな。
可愛いというより、キュート、という感じ。伝わるかしら。
素直になれないところがまたキュートで。

あと登場するモノが古いようで古くない。
指令の読み込みがテープなとこは時代を感じさせられるけど
神経シナプスと機械を繋ぐのとか、実現しそう。

全体で女の一代記、かと思っていたがそうでもない。
続編ありそうだな、と思ったら短編・共作が出ているようである。