社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

人生でムダなことばかり、みんなテレビに教わった

「人生でムダなことばかり、みんなテレビに教わった」(文春文庫)読んだ。
戸部田誠、てれびのスキマさんである。
はてなでお馴染みの。
ダイアリー時代は人気エントリに挙がる→拝読→遡って拝読、
てな事をよくしておりました。
勝手にてれスキさんとお呼びしていたので、この後もそうお呼びする。

この本は色んな芸能人・有名人のテレビでの一言を取り上げ
その一言からエピソード、人となり、てれスキさんの思い等が
語られている。
どこから読み始めても良いとの事なので星野源安田顕など好きな人、
目に付いた話題の人をぱらっと読んでから、頭から読み始めた。
ウッチャンの「LIFE!」の「NHKですから」は好きなネタだけど
某議員のコント番組への批判を皮肉ったものだとは初めて知った。
ドランクドラゴン鈴木、壇密のいい意味での空虚さとか、知らなかった。
クソな人やなーって思ってた人も、そうある事の意味があったのだ。
実際は無いのかもしれないが、意味があったのかと考えると
ちょっと面白い。

「はじめに」で語られている

そして、その「ムダ」なことや「無意味」なことこそが、実は人生を幸福に生きるうえでいちばん必要なこと、また、「ムダ」なことの中にこそ大事なものがあることを、みんなテレビが教えてくれたのです。

という事、今のテレビ(番組を作ってる人達、作らせてる人達)が
置いてきぼりにしちゃったんだろうな・・・。
観てる人も「ムダ」「無意味」じゃなく変に真剣に受け止めちゃうから
すぐ「○○はけしからん!」って苦情入れちゃうのかもなぁ。
(まぁ論うのは楽しいのかもしれない・・・)
で、苦情あるから・・・って萎縮する、って話に。
苦情を逆手に取る事も出来るとは思うのだが。

それにしてもてれスキさんの情熱凄い。
日々どんな風にテレビをご覧になって、書籍をお読みなのだろう。
少なくとも、あるエピソードについて文献を引いてこられるだけの
蓄積・記憶があるんだよ?
しかも幅広い。
バラエティ方面にはお詳しいのは存じ上げていたが
まさかミッチーの「cast」のインタビューが引かれてるとは思わなかった。
あれすっげーボリュームなんだよ。
持ち運ぶの大変な時は目当てのアーティスト読んで切り抜き取った後
そこで割って持ち歩いて読む・・・ってしてたくらいの。
そして、愛だ。
絶対貶さない。
人間そのものがお好きで、興味があるんだろうなぁ。