フィッシュストーリー

「いつか終わる曲」という小説を読んだ時（この時）に
「歌を小説にするのは難しい」と思った。
もし、好きな作家さんが小説をベースに書いたらどうなんだろう？
と思ったら、伊坂幸太郎がモーサムの歌で小説書いてはったよな。
思い出したので読んでみた。
「フィッシュストーリー」（新潮文庫）収録の「ポテチ」である。
伊坂さんは「物語の展開を予測させてしまうかもしれない」と
最後にお書きになっているが、そんな事ないと思う。
多分読んでいる人が「こうなって欲しい」と思う展開である。
もしかしたら一捻りしはる一もあるかもしれないが。
歌を知らなくても読めるし、知ってたらニヤリと出来る。
いかにも出しますー、歌引用してますーっていうよりも
そういうエッセンス、スパイスになる位が丁度良いのかもしれない。
ポテチ、というのがモーサムっぽいな。

「フィッシュストーリー」は映画になってたけど、
よくこの長さの物語から映画に膨らんでいったなぁ、と思う。
普通にいい話。
「フィッシュストーリー」という歌がどう未来に届いて世界を救うのか、
よりも何故この歌がが途中で無音になるのか、という方が気になって
読んでいた。
意外とあっさりしてたなぁ。
「動物園のエンジン」はそこでそうなるのか、と。

どうでもいいニュース：
モーサムの歌は「Have you ever seen the stars?」である。
いい歌よ。