社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

悪人のその先のメビウスリング

THE BACK HORNの新譜買いましたけども、感想が書きづらい。
なので1ヶ月以上経ってしまった。早いわー。
色彩がなくて、針に墨付けて丹念に書き込んだような、
だけどその絵の影はなんとなく緑色、みたいな。
なんのこっちゃ。

インタビュー読んでると「THE BACK HORNが帰って来た!」
って感じだったのだが
ドラムのオカズ、ギターの何気ないフレーズ、ベースの出方が
歳月を感じさせる。
山さんのまーっすぐな声は健在なようで安心した。

多分この悪人は息をするように嘘がつける、善悪の判断をしない奴
なんだろう。
動物を虐待するのも人を殺すのもそれ自体は平気、
ただ実行すると服が汚れて不快だからやらないだけ、みたいな。
そんな奴でも惹かれる人が出来た、初めて己の快/不快では
判断出来ないような存在が現れた。
そこで初めて己の”悪”について気づいた。
だからといって安易に”悪”を贖って清算する事は出来ない。
有罪。
罪を贖う為、死を選んだ。
その人と接触した、会話したのは一度きりかもしれない、
だけど、その一度が悪人にとっての救いだったのかもしれない。
・・・てな事を考えた。
「些細な優しさが」以降の山さんの声が優しくて泣きそうになる。

「その先へ」は歌詞よりも音が飛び込んで来る。
2番サビのドラムがすげえすげえかっこよくて。
マツのドラムってこんなにかっこよかったっけ。
かっこよかったけど。
「イメージは咲く花」というのがTHE BACK HORNらしい気がする。
それと「声」がポイントなんだな、THE BACK HORNにとって。
このエントリを書くにあたり歌詞見直しているが
こんなに具体的なのも珍しいのは気のせいだろうか。

「路地裏のメビウスリング」、めっちゃラブいな。
THE BACK HORNでこんなにラブい歌が出てくるとは思わなかった。
ラブいんだけど過去形なのが切ないねぇ。
ズンさんも恋してたんだなー。
ズンさん彼氏だったら彼女も飽きないと思う。苦労しそうだけど。
感受性の豊かな、新しい風を吹き込める人じゃないと
ついていけなさそうだ。
(そういえばSNSに彼女へのメール誤爆したんだっけか。)
ラブドールはちはるちゃんのこと?(ちひろだっけ)
インターネッツで感想見てたら「ヘッドフォン・チルドレン」
みたい、というのがちょこちょこあったけど
途中が裏打ちのレゲエっぽくなってるからかな。
空気感は全然違う。