社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている

三宮センター街ジュンク堂の文庫コーナーって新刊が
でっかい棚に面出ししてあるのだが
その棚1個分くらいかな、一面キャラノベ的なやつが
ぎっしり埋まっていたような。
絵が綺麗なんで気にはなるけれど、結局みーんな
・どこかのお店が舞台、大抵飲食か本屋
・謎解きは天才だけどけったいな人で、自称普通の人を
 助手として巻き込む
 (恐らくゆくゆくは恋仲になると思われ)
・いざとなればファンタジー・特殊能力で謎解き・トリックを
 カバーしてなんとか解決してしまう
・短編集だがどこからでも手に取り易いかというとそうでもない
てな感じのような気がする。
そんなに読んではいないので「違うで」というツッコミが
多数入りそうだが、粗筋見たらどれも同じパターンに見える。

心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」(神永学/角川文庫)
読んだ。
随分前に買って寝かせてあったやつだが、角川ホラー文庫の方では
なかったのね。
いわゆるキャラノベの走り?
と思ったが、それを言い出すとホームズ辺りまで遡るような。
死者の魂が見える目を持ちつつもそればかりに頼らず
普通にミステリであり
「その能力をそう使うのはなんかずるいわー」という事はなかった。
ぶっちゃけ初っ端から「犯人こいつやろ」とトリック含めて
分かってしまうのだがそれでも面白い。気になる。
(これって大事よね。)
つるつる読める。
すごく読みやすいと思う。

文庫化にあたり改稿されてるそうだが、文芸社版もちょっと
読んでみたいと思った。
ファイルIIIからの「忘れ物」が気になったもので。
これは文芸社版からあったのだろうか。

その他。
・イノセントブルー 記憶の旅人(神永学集英社文庫
 八雲は外さなくてよかったからーと楽しみに読んだ。
 うん、まぁ・・・普通。
 前世が見える男がペンションオーナーに拾われて(?)
 あーだこーだやってる所に色々人が集まってくるのだが
 前世が見えて内容を共有出来る才谷と読者はいいんだけど、
 他の人はぽかーんじゃなかったんかねぇ。
 って気になったんそこかよ!
 前世は2つの時代分あって、それを一人の人が繋いでいるような
 感じ。
 なるほどなぁ。
 その前世どうしも何らかの関係があったら面白かったんだけど
 その人が居る、という事以外には共通点がないように見える。
 今を大事に生きなさいねーって話か。
 続編無さそう、つかあったら凄く無理矢理な感じになりそう。
 期待してる人が少なくない事にびっくりした。
 ところで神永さん、カラフルな目、好きなのかねぇ。
珈琲店タレーランの事件簿
 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を(岡崎琢磨/宝島社文庫
 サブタイトル含めてタイトル長っ!土曜ワイド劇場か。
 あとがきの講評にトリックが弱いのを指摘されていた事に
 触れられていて、それが直されてると思うのだがそれでも・・・。
 コーヒーについては描写が細かいけどご飯は細かくないのね。
 こういうのってコーヒー飲みたくなる事が多いけど
 そうでもなかった。
 第一章の内容って他のミステリ的な小説だったら章にならず
 まくら的な扱いになるよなぁ。まーいいけど。
 頑張って最後まで読みきったらあーそうなるのかーって
 納得がいくけど、途中結構きつかった。
 これが人気ある事にびっくり。
 日常系だったら他にもあるだろうし。
 つか、他のキャラノベと言われる系もこんなんばっかり
 なんだろうか。。。

今週一週間で読了したのが12冊。
週またいで読んだのもあるので、あくまでも”読了”冊数だが
多いなー。
びつくり。
読むというより消費するという感じだった。
作家さんに失礼だったかとは思うのだが、そういう読み方に
なっちゃうのが多かったっす。