社会学的ラブソングアーカイブ

はてなダイアリー終了に伴う「社会学的ラブソング」アーカイブ。

ビッグイシュー

考える、というか少しご紹介を。
ビッグイシュー」という雑誌があります。
主に都市圏の乗降客の多い駅などで路上生活の方々が
売っている雑誌です。
バンプのファンの方は、聞いた事やライブ会場前で売られているのを
目撃された事があるかもしれません。


この雑誌、月2回定価300円で、うち一部が販売者の方ご自身の
収入になる、というシステム。
初回の数部は貸与で、後は自分の手持ちのお金で仕入れて売ると
その日のご飯・お風呂代くらいにはなるのかな、
いずれはお金貯めて路上生活脱却するぞ、という感じでしょうか。
販売を通じて就職先を見つけられる方もいらっしゃいます。
以前買っていた販売者の方は無事就職先が見つかって、
それでも暫くは「お休み貰って売ってます」と仰っていた。
皆さん小綺麗で話好きな方が多いです。
女優が表紙の度に「美人でしょー」と話されたりとか
ミッフィーが表紙の時も「可愛いでしょ」って言われたりとか。
お客の女子高生に「(インタビュー記事のあった)○○って言ったら
売れるから」ってアドバイスされたりもするんだそうです。
面白いよ。
お人柄に惹かれて、今は三宮乗り継ぎ途中に見かけるおじさんから
購入してます。
他所で買っちゃった場合は、差し入れなんかしたりして(滅多にないけど)。


内容は外国の有名人のインタビュー、社会的な記事、特集などなど。
元はイギリスで始まったのでインタビューはそこからの転載かな。
あと、取り上げる内容もエコロジーや弱者・マイノリティ目線で
今の社会を見たような記事が多いかと思う。
販売者の方がどんな経緯を経て、現在に行き着いたか、という連載も。
これ見てたら、「しゃあないな・・・」って人も居てはるけど
世の中のリストラだの何だの、という外的要因で転落しはった人とかあって
人ごととは思えない。
(ホームレス虐め殺す奴おるけど、あんたらも紙一重やねんで)
勿論、日本人のインタビューもあるし、堅苦しい事抜きの特集もありますよ。
最新号(vol.82)は自転車について。
私は1号目から買ってまして、最初は「おっちゃんに貢ぐくらいの気持ちで
ないとよう買わへんわ」というくらい中身プーでしたが
今は他に目の付け所が無い雑誌なんで、そこそこ楽しんで買ってる。


今回ご紹介しようかと思ったのには理由があって。
THE BACK HORNの「太陽の中の生活」のインタビュー読んでいて
ふと、販売のおっちゃん達を思い出した事があったのが一つ。
「生を活かす」という意味では、おっちゃん達も頑張って生を活かして
はる。
他にも思っていたのだけど、忘れちゃった^^;
それこそビッグ・イシューとKYO-MEIしてもええんちがう?と
思ったです。
(なので今年の京都のライブの時、禁煙ガムと共にこっそり差し入れした。
 ちょうどマツが「おっ」と思いそうな特集だったし)


それと、ARTのコーナーは毎回作品募集をしているので。
稲沢の友達に絵描きさんが多いので、もし良かったら作品の発表の場として
応募してみられてはどうだろう?と思って。


そんなわけで。
宜しければ、一度見てみてくださいな。
地元に無くっても、ライブやお買い物のついでに見かけたら、どうぞ。
お茶一杯分で、普段とは違うような雑誌見たりおっちゃんと世間話したり
ちょっとはお得かなっ、と。